川崎フォトエッセイ  その1141  遠方視線       HOME

 遠くを見ていると、目は疲れにくい。目は無限位置のピントになるため、筋肉を使わないためだろうか。

 近くを見るときほど、左右の黒目が寄る。寄せるには力がいる。

 遠くを見ているときは、一点を見続けることが多い。目玉を動かさないため、きょろきょろと視線を変える必要がない。

 ぼんやりと遠くを見ているとき、目は休まっているのかもしれない。

 しかし、町中で、遠くを見ながら歩くことは希だ。歩道を歩いていても、足下や行き交う人や自転車を気にしないといけないからだ。

 また、町中で、立ち止まって、ぼんやり遠方を見るような真似は、結構怪しい。

 そこが、山で、展望がよい場所なら、誰も怪しんだりはしない。

 町中で、それが出来ないのは、町中に出る目的には為りにくいためだろう。