川崎フォトエッセイ  その1192  自然素材       HOME

 地面にあるような自然素材は、以前なら飽きるほど見慣れたものだった。敢えて素材など意識しなかったのではないだろうか。

 しかし、時代が変わり、都市化の波が地方まで伸びると、非自然素材の地面が増えてしまった。

 地面は何もしなければ、天然自然のままである。しかし、その地面を利用し始めてから、加工される。たとえばコンクリート舗装とか、砂利道とかだ。人や車が通りやすいために加工される。その下に地面はあるが、表面は剥がされてしまっている。

 たまに山道とか、寺の裏側とかを歩くと、地面が自然素材で出来ているので驚く。新鮮でさえある。

 実際には人が手を加えた道でも、使われている素材は、その周囲にある天然素材だ。

 しかし、木の杭が鉄の杭となり、合成素材の偽丸太とかが使われ出すと、それは都心部と同じ波をかぶっていることになる。