川崎フォトエッセイ  その1224 シンボル      HOME

 シンボルは、それを指している具体的なものがなくなっていても、シンボルとして存在出来る。

 シンボルとは、何かの抽象化で、抽象化された形がシンボルとなる。シンボルは、その次元で独立したものとなり、それが指しているものよりも、そこから抽出したイメージに価値が見出される。

 そのため、シンボルは指されているものに対してではなく、そのイメージを借りたい側に主導権がある。

 具体的なものとは現実的なもので、それはリアルなものだけに多様な厚みがある。その中から、必要なエキスを抜き取るような感じで、シンボル化される。

 抜き取る側は、ある一面のイメージが必要なためである。

 シンボルは、美味しい所された抽象概念なのだが、美味しくなくなれば、他のものと入れ替わる。

 いずれも、今が基準となっており、その今はすぐに過去になるため、シンボルは意味を失いやすい。