川崎フォトエッセイ  その1308 奥行き      HOME

 空間には奥行きがあるのだが、その空間に、何らかのものがないと、奥行きを感じない。

 また、奥行きがあっても、それを塞いでいるものがあり、そのため、奥が見えないこともある。

 奥行きのある人は、奥が深い人のことで、その深さとは、その人の世界に、何らかのものが、遠くまで並んでいるような感じだろうか。

 ある事柄を聞いたとき、それに対しての答えが、何段階もあり、深く聞けば、聞くほど、答えが戻ってくる感じだ。

 奥が浅いと、質問者のほうが、より詳しく知っている場合、奥行きのレベルを知られてしまう。

 たった一段の、薄い布陣をしている箇所を、攻められると、その一段目しか答えられない。

 知ったかぶりをする人は、その薄い布陣を、認めたくないのか。知らないとは、なかなか答えてはくれない。

 しかし、その一段だけで、支えきる心細さが、別の知恵を編み出すかもしれない。

 

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