川崎フォトエッセイ  その1368 透明感       HOME

 不透明な時代ほど、透明なものを見るとほっとする。

 昔の世界にも闇があり、不透明な箇所だらけだった。しかし、それを覗こうと思えば覗けたかもしれない。

 入れない場所があるだけで、入れば、何も隠されていないような感じだ。

 タブーは、精神的な面が強く、物理的に隠されているとは限らない。

 ところが、今の時代、ブラックボックスが日常の中にあふれている。

 その多くは機械式の設備で、不透明なシステムが稼働しており、それと対峙する毎日では、疲れるだろう。

 透明感とは、仕掛けがはっきり見えることだ。

 しかし時代が進むにつれ、ちょっとした物でも、不透明な仕掛けが組み込まれており、油断出来ぬ世の中となっている。

 

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