川崎フォトエッセイ  その1418 地下       HOME

 地下鉄や地下街などがない場所にある地下スペースは、都会的な趣がある。

 日本にはあまり地下室のある家がないのは、湿り気が強いためかもしれない。それに木造建築では地下室は難しいだろう。

 しかし、戦時中などに、多くの地下施設が作られていたはずで、軍の施設や工場などだけではなく、普通の町内でも防空壕として掘られていたはずだ。

 防空壕は避難場所で、生活空間とは異なるため、長くそこで暮らすものではない。

 大きな建物では、地下二階も地上二階も、似たようなフロアだと、地上か地下かの違いが分かりにくい。窓とかがあり、外が見られるのなら別だが。

 地下は、電気を消してしまうと、永遠に闇となる。それを灯してる電気そのものが文化の伝道師であり、地下には人為的なロマンを感じこともある。

 仕方なく地下ではなく、あえて地下の空間を作る感じが好ましい。