川崎フォトエッセイ  その1436 作業場       HOME

 里には人家がある。それだけで、人の気配があり、ほっとすることがある。

 市街地に住んでいると、全ての場所に人の気配があり、逆にそれがない場所が恐いほどだ。

 市街地が広がる場所でも、その果てにあるような、つまり山との境目あたりになると、里の雰囲気を残している。

 元々、そこに古くから村落があった場合、それが残っているのだろう。

 山を背に村落を作るのは、防御のためだろうか。

 農業が中心だった時代、農地の近くに家を建てる。田畑があり、村がその中にある感じだ。

 土地と家とが合体しており、通勤圏以内なら、どこに住んでいてもかまわない、というわけにはいかない。

 農家は住む場所でもあり、作業場でもある。住宅地の家は、昔の武家屋敷に近いものがあり、侍長屋が綿々と続いている。

 

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