川崎フォトエッセイ  その1437 階層構造       HOME

 年代の古いものを維持することは難しい。同じ部品がもう売られていなかったり、それ自体がオリジナルなものだったりすると、メンテナンスも大変だ。

 しかし、新しいものよりも、快適さがあるはずで、日本家屋の場合、それは殆どスペース的な、空間的な配置かもしれない。

 特に個々のものが素晴らしいと言うより、その間合いが練られている感じだ。

 家や家族が崩壊したとも、大げさに言われているが、その原因の一つに、建物としての家の概念が崩れてきた事とも関係がありそうだ。

 当然、家は、家として独立してあるのではなく、共同体の中に建っている。その中での我が家とか、我が一族とかがある。

 この種の階層構造よりも、核家族と言われれ、個人優先の構造に変わりだしたときから、危なくなったのだろう。

 階層構造は消えたのではなく、見えない感じで、背景に存在している。それだけに具体性に欠け、分かりにくいだけだ。

 

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