川崎フォトエッセイ  その1440 油断       HOME

 少し快い場所は、少し郊外に出たほうが得やすい。

 都心部と違い、何となく場所的な油断がある。

 その油断が、ゆとりとなり、ぎすぎすした感じ、とぎすまされ、洗練されたものからの開放感となるのだろうか。

 そう言う油断があったとしても、機能的な障害がなければ、問題はない。むしろ単純なものほど、トラブルは少ない。

 都心部では様々な機能が複雑に絡み合い、責任の所在が曖昧なことがある。見た目は洗練されているのだが、中は腐っていることもあるのだ。

 色彩的にも、自然が発する色目と、着色された色とでは、落ち着く具合が異なる。

 着色されたものは色落ちし、塗り替えないと彩度を落としていく。

 人は、人工物の中で暮らすほうが安心することもあるが、それらが急に白々しく見えることもあるはずだ。

 

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