川崎フォトエッセイ  その1451 内と外       HOME

 暖簾で内と外が区切られるが、非常に頼りのない区切り方だ。

それが日本文化の曖昧さとも合致しているのだろう。

 曖昧なのだが、暖簾にはブランドがあり、その暖簾をくぐる人は、それなりの意識が必要となる。

暖簾の重さは店の重さであり、暖簾を守るとは、伝統などを守ることと同意だ。

しかし、普通の民家でも暖簾はある。玄関やドアを開けられたとき、中がモロに見えないように、物理的な目隠しとして使われている。

 暖簾には日よけの機能もある。簾だと、入り口では邪魔なので、布の柔らかさは融通が利く。

暖簾や簾のようなものは、中が見えそうで見えなく、入れそうで入りにくいインターフェースだ。

柔らかい世界は、それなりの意識や意味などが分かっていないと、物理的には大丈夫でも、分かりにくい関所にぶつかる。

 

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