川崎フォトエッセイ  その1452 結界の外       HOME

 人は鎖に繋がれているわけではないが、ある範囲内でしか行動出来ない。物理的には可能なのだが、社会という結界がそれを拒んでいる。

しかし人は外部との接点を持っている。そこに踏み込んだり接したり出来なくても、その入り口あたりまでは行ける。

 内なる世界から外なる世界を見ることは可能で、また、その視野が消えると、非常に淋しいものとなる。

その外は物理的にも空間的にも出入りが出来るとしても、何らかの自己規制などがかかり、実際には入れないのと同じことになるのだが、見えているだけでも満足出来ることもある。

自分にとっての外の世界は、常に見えている方が好ましい。

窓が一つも開いていない部屋が息苦しいのと同じだ。 確かにその方が落ち着くかもしれないが、存在の仕方がおかしくなる可能性もある。

 

川崎フォトエッセイ  その1452 結界の外       HOME