川崎フォトエッセイ  その1509 蜘蛛の罠      HOME

 蜘蛛は糸で網を張り、そこに飛んできた虫などを引っかける。糸は粘着力があり、くっついてしまう。

 小さな虫が蜘蛛の仕掛けに引っかかる確率が低いと、餌を獲得出来ない。

 出来るだけ確率の高い場所に仕掛ける必要がある。

 そういう場所には複数の仕掛けがあり、餌となる虫などが飛び込んで来やすい場所にあるのだろう。

 そこで仕掛けていても、餌にありつけないとなると、すぐに別の場所に張り直せる。

 誰も来ないような場所で、仕掛けを作り、その真ん中でずっと待機している蜘蛛は不気味だ。

 流行らない店で、店主だけが店の真ん中で、じっと待機している姿を連想してしまう。

 張る場所を間違えたのか、張り方が下手なのか、誰も引っかからない場所で、じっとしている蜘蛛の気持ちを聞きたいものだ。

 

川崎フォトエッセイ  その1509 蜘蛛の罠      HOME