川崎フォトエッセイ  その1530 自然のエキス      HOME

 市街地に残っている自然は少ない。

 ここで言う自然とは、原っぱのようなものが残っているという意味だ。

 そんな場所があれば、誰かが土地を買い取り、マンションでも建てるだろう。

 また、原っぱのように見えても、実は更地になった何かの跡地だったりする。

 公園には緑があるものの、原っぱのような振る舞いではない。

 しかし、寺社とかの土地は意外と自然が残っている。

 たとえば墓地などがそうで、土がなければ墓も作れないので、どうしても土のある場所が出来る。

 土があれば、色々な植物が根付く。

 作物が実らない荒れ地でも、それが自然の風景なら、荒れ地とは思えない。

 市街地の景観のほうがよほど荒れており、散歩で目を楽しませてくれるような景観とはほど遠い。

 日本人の感性は、そういう自然に囲まれた上で成立したような気がする。

 

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